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偲ぶ・慕ぶ しのぶ

大辞林 第三版の解説

しのぶ【偲ぶ・慕ぶ】

( 動五[四] )
〔上代は「しのふ」と清音〕
過ぎ去ったり遠く離れたりしたことや人を、なつかしむ気持ちや賞賛・同情の気持ちをもって思い出す。追憶する。 「故郷を-・んで涙を流す」 「故人を-・ぶ」 「先人の苦労を-・ぶ」
(「しのばれる」の形で)好ましいことが自然と推測される。 「お人柄が-・ばれる」 「教養の深さが-・ばれる」 「昔の栄華が-・ばれる」
目の前にある物の美しさを賞賛する。めでる。 「秋山の木の葉を見ては黄葉もみちをば取りてそ-・ふ/万葉集 16
( 動上二 )
に同じ。 「なき人を-・ぶる宵のむらさめに濡れてや来つる山ほととぎす/源氏 」 〔本来は四段活用の「しのふ(偲)」で、上二段活用の「しのぶ(忍)」とは全くの別語であったが、亡き人・別れた人のことを静かに思い浮かべることと、そのつらさをじっとこらえる(忍ぶ)こととが相通じ、また語形も平安時代にはともに「しのぶ」となったために、両語は交錯し、いずれも四段(五段)と上二段の両方の活用をするようになった〕
[表記] しのぶ(偲・忍)
「偲ぶ」は“なつかしく思い出す”の意。「慕ぶ」とも書く。「故郷を偲ぶ」「故人を偲ぶ」「お人柄が偲ばれる」「先人の苦労を偲ぶ」  「忍ぶ」は“こらえる。こっそり行動する”の意。「恥を忍んで申します」「見るに忍びない」「人目を忍んでひっそりと暮らす」「世を忍ぶ仮の姿」

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

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