精選版 日本国語大辞典 「催涙ガス」の意味・読み・例文・類語
さいるい‐ガス【催涙ガス】
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刺激剤に分類される化学兵器の一種。鼻孔や目に侵入してきわめて不快な刺激を嗅覚器や涙腺に与える一方,流涙などの生理的排除機構や洗眼,中和剤の使用などで除去すれば傷害を残すことがなく,防毒マスクを装着すれば被害を受けることがないという理由で,暴動の規制のために放射したり,手投げ弾に詰めて投げる方法で使用されている。主として気化しやすい白色粉末であるクロルアセトフェノン(米軍略号CN。以下同じ)が用いられている。歴史的には第1次大戦中にクロルピクリンが使用されて無防備な戦闘員をなやましたが,ベトナム戦争ではアメリカ軍がクロルベンジルマロノニトリル(CS)を壕内に投入して内部にひそむ抵抗者を外部に出させた。ほかにブロムベンジルアニド(CA),ジベンゾンクサセピン(CR)がある。非致死剤とはいえ1m3に10g以上あれば致死効果があり,遅延型アレルギーなどの後遺症も残す。なお,催涙ガスは軍隊のほか警察でも使用しており,女性の護身用として市販もされている。
執筆者:和気 朗
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毒ガスの一種で、黄褐色固体のクロロアセトフェノン(CN)や白色結晶固体のクロロベンジデリンマロノニトリル(CS)などの化学物質がそのおもなもの。これらの物質を散布すると、人間の涙腺(るいせん)や嗅覚(きゅうかく)細胞に微量に触れるだけで、人間の行動に障害を生じる。しかし高濃度でなければ致死作用に及ばないので、非致死性化学兵器であるとの理由で、化学戦に使用したり、大衆行動鎮圧のために治安当局が手榴(しゅりゅう)弾や放水車によって散布使用することもある。
[和気 朗]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…CNは各国警察が暴動規制に,CSはアメリカ軍がベトナム戦争で使用した。ともに催涙ガスと呼ばれ,第1次大戦で使用されたヒ素を含むアダムサイト(DM),ジフェニルクロロアルシン(DC)など嘔吐を起こさせる嘔吐ガスとともに刺激剤である。幻覚などの精神異常を起こさせる精神剤では3‐キヌクリジニルベンジレート(BZ)がアメリカ陸軍に採用されている。…
※「催涙ガス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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