精選版 日本国語大辞典 「僅・纔」の意味・読み・例文・類語
わずか わづか【僅・纔】
〘形動〙
① 数量などの少ないさま。いささか。少しばかり。単独で副詞的にも用いる。〔新訳華厳経音義私記(794)〕
※枕(10C終)二八「わづかに聞きえたる事をば、我もとより知りたることのやうに」
② 程度、度合の少ないさま。副詞的に、辛うじて、やっとのことで。
※小川本願経四分律平安初期点(810頃)「十種の衣の中に趣(ワツカニ)一衣を用ゐて嚢に作ること聴す」
③ 小さいさま。狭いさま。また、ささやかで粗末なさま。貧弱なさま。
※更級日記(1059頃)「木の下のわづかなるに、葵のただ三筋ばかりあるを」
※説経節・さんせう太夫(与七郎正本)(1640頃)下「たんごはわづかせう国とは申せども」
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