宮滝(読み)みやだき

精選版 日本国語大辞典 「宮滝」の意味・読み・例文・類語

みやだき【宮滝】

奈良県吉野郡吉野町の地名吉野川急流に沿う景勝地吉野離宮跡と伝えられる。歌枕
※後撰(951‐953頃)羇旅・一三六七「秋山に惑ふ心をみやたきの滝白泡に消ちやはててむ〈素性〉」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「宮滝」の意味・わかりやすい解説

宮滝
みやたき

奈良県中央部、吉野郡吉野町の吉野川中流域にある地区。北岸の段丘上に位置し、吉野川が河岸に迫って深淵(しんえん)をなす景勝地。縄文弥生(やよい)時代の石器土器を出土する。また古代の吉野離宮の地と推定される宮滝遺跡(国指定史跡)で知られ、付近の象(きさ)山、象(きさ)の小川菜摘(なつみ)の川原などとともに『万葉集』に詠まれている。

[菊地一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の宮滝の言及

【吉野宮】より

…特に聖武朝には一時期(724‐732)吉野監が設置されていた。吉野宮の場所については,従来各種の説があったが,現在では吉野町宮滝の地にほぼ確定したとみてよい。宮滝遺跡は末永雅雄による第1次調査(1930‐38),奈良県教育委員会による第2次調査(1975以降)により全容が解明されつつある。…

※「宮滝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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