元町(横浜市)(読み)もとまち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「元町(横浜市)」の意味・わかりやすい解説

元町(横浜市)
もとまち

横浜市中区、山手丘陵の北西を流れる堀川に沿う地区。横浜高速鉄道みなとみらい線が通り元町・中華街駅がある。横浜でもっとも古くから開け、外国人にもすぐ取扱い商品がわかる横文字看板のハイカラ商店街として知られた。幕末期の横浜開港にあたって横浜村の住民が元村へ集団移住させられて商店街づくりを始めた。この新生商店街の顧客は南東方の山手丘陵に住む外国人で、元村(元町)の商人たちはこれら外国人の好みをいち早く吸収して、ハイカラ好みの町づくりをし、浜っ子のルーツとされている。いまは欧米からの直輸入品を並べる最新ファッションの店や、ステーキやケーキをはじめ海外の新鮮な飲食料品を供する活気あふれる店の多いのが特色である。

[浅香幸雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の元町(横浜市)の言及

【横浜[市]】より

…港の北西にあたる野毛山(のげやま)は日本人の住宅地として開かれ,南東の山手(やまて)地区の〈港の見える丘〉は外国人のための居住地であり,洋館や教会,女学校が立ち並んだ。これらの丘のふもとには野毛と元町の商店街がある。元町は初め外人のための家具や食器類の店が多かったが,しだいに舶来品を扱うようになり,今日では中国料理店の並ぶ山下町の中華街(南京(ナンキン)町)とともに横浜で最もエキゾティックな町並みとなっている。…

※「元町(横浜市)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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