普及版 字通 「兆(漢字)」の読み・字形・画数・意味
兆
常用漢字 6画
(異体字)
8画
[字訓] うらかた・きざし・かず
[説文解字]
[字形] 象形
亀卜の(や)けたわれめの形。〔説文〕三下に正字をに作り、「龜をきて(さ)けたるなり。卜に從ふ。象形」とあり、〔説文〕二上に「は、るるなり」とあり、別の初文。兆は亀版中央の千里縫を界として、左右対称にく形。卜はその一鑽(さん)一(しやく)の形。左右に排して兆となる。卜兆によってことを予兆し、またその兆証とする。別に数に用い、万・億・兆を十進法で数えた。
[訓義]
1. うらかた、亀卜のうらかた、うらなう。
2. きざし、はじめ、しるし。
3. かぎり、くぎり、地域。
4. 祭祀を行う。
5. 塋域、葬域、墓域、祭壇、卜して定めた地域。
6. かず、十億。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕兆 キザス 〔字鏡集〕兆 シルス・ハジメ・ハジム・ウラナフナリ・ワカツ・キザス・カタチ
[声系]
〔説文〕に正字をに作り、兆をその古文とする。兆声として・(逃)・跳・誂・眺・窕など二十二字を収める。卜のとき、はじけて裂けるので、そのはずんだ勢いの意をもつものが多く、擬声的な語が多い。
[語系]
兆()di、zjiは声義近く、(しよう)は〔説文〕三下に「卜問なり」とあり、兆を求めることをいう。
[熟語]
兆域▶・兆億▶・兆卦▶・兆基▶・兆形▶・兆見▶・兆献▶・兆古▶・兆候▶・兆祀▶・兆始▶・兆庶▶・兆祥▶・兆象▶・兆人▶・兆数▶・兆姓▶・兆占▶・兆端▶・兆朕▶・兆▶・兆物▶・兆民▶・兆類▶・兆黎▶
[下接語]
億兆・佳兆・卦兆・嘉兆・姦兆・基兆・機兆・亀兆・吉兆・丘兆・休兆・凶兆・形兆・啓兆・郊兆・祥兆・兆・瑞兆・占兆・前兆・体兆・宅兆・壇兆・徴兆・朕兆・敗兆・萌兆・夢兆・予兆・乱兆
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報