光明寺残篇(読み)こうみょうじざんぺん

改訂新版 世界大百科事典 「光明寺残篇」の意味・わかりやすい解説

光明寺残篇 (こうみょうじざんぺん)

伊勢国光明寺所蔵の文書を補綴して一書としたもの。文書の写しの部分と日記の部分から成る。南北朝期の成立作者不明。《光明寺蔵書残篇》《軍中日記》などともいうが正式の名称はない。日記は1331年(元弘1)8月の後醍醐天皇奈良への遷幸から同年10月の幕府軍の赤坂城攻めまでを記す。元弘の乱より建武新政に至る時期の歴史展開を知るための根本史料。《群書類従所収
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の光明寺残篇の言及

【光明寺】より

…当寺は南朝ゆかりの寺で,結城宗広(ゆうきむねひろ)が当寺に拠って衰退する南朝の再挙を計ったが,むなしく当寺で没したという悲史がある。その関係で,有名な《光明寺残篇》など南朝関係の古文書多数がある。【藤井 学】。…

※「光明寺残篇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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