兜率天・都率天・都卒天（読み）とそつてん

精選版 日本国語大辞典

とそつ‐てん【兜率天・都率天・都卒天】

〘名〙 仏語。欲界の六欲天の第四天。須彌山の頂上二四万由旬の高所にある天で、歓楽に満たされており、天寿四千歳で、この天の一昼夜は人界の四百歳に当たるという。当来仏である彌勒菩薩が住するとされ、彌勒の浄土といわれる。兜率陀天。兜率。兜率界。都史多天。〔法華義疏（７Ｃ前）〕

※仮名草子・恨の介（1609‐17頃）下「香の煙はとそつ天の雲に添い、芬々たる縑(かとり)は衣華蔵界の風に和し」 〔法華経‐普賢菩薩勧発品〕

出典　精選版 日本国語大辞典