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入れる・容れる・淹れる いれる

大辞林 第三版の解説

いれる【入れる・容れる・淹れる】

( 動下一 ) [文] ラ下二 い・る
ある区画・容器の外側にあるものを、内側に移す。
物を容器の中に移す。 「カメラにフィルムを-・れる」 「コップに水を-・れる」 「受け取った金を銀行に-・れる(=預金スル)」
ある物を、それがちょうどはまり込むようになっている所へはめ込む。 「窓にガラスを-・れる」 「入れ歯を-・れる」
入ってこようとするのをさまたげずにおく。 「窓をあけて風を-・れる」 「だれも部屋には-・れない」
(液体や粒状の物の中に)異質の物を加えて混ぜる。混ぜる。 「コーヒーに砂糖を-・れる」 「栗くりを-・れた御飯」
人や物をある集団や施設に移す。
その集団の中に加える。 「うちの工場に若手を二、三人-・れることにした」 「君たちを仲間に-・れる」
別の組織や施設に移す。 「病人を病院に-・れる」 「子供が六歳になったら小学校に-・れなくてはいけない」
新たに機械・道具などを導入する。 「新しいコンピューターを-・れた」
商人が商品を納入する。 「うちで-・れた品はあとまで責任をもちます」
商人が品物を仕入れる。 「この食堂では酒類はすべてあの酒屋から-・れている」
金銭を家計のために提供する。 「自分の食費は、毎月家に-・れている」
戸籍に帰属させる。 「結婚式はあげたが、まだ籍を-・れてない」
(「質に入れる」「担保に入れる」の形で)担保物件として相手にさし出す。 「指輪を質に-・れて金かねを作る」 「家を担保に-・れて金を借りる」
間や途中に何かを置く。はさむ。
二つの物の間に別の物をはさむ。 「外壁と内壁の間に断熱材を-・れる」
物事を中断して他のことを割り込ませる。 「文章の途中に写真を-・れる」 「番組の途中にコマーシャルを-・れる」
疑いなどをさしはさむ。 「疑いを-・れる余地がない」
(「…に力を入れる」の形で)
…の筋肉を緊張させる。 「両足に力を-・れてふんばる」
…に努力を集中させる。努力する。 「新製品の開発に力を-・れる」
ある作用を外から加える。
くぼみ・墨などによって線・図形・文字を記す。 「三〇センチおきに切れ目を-・れる」 「万年筆に名前を-・れてもらう」 「透かしを-・れた紙」
(「…を入れる」の形で、言葉による動作を表す語を受けて)他人に対し、言葉で働きかける。 「先方に詫びを-・れる」 「そういうときはすぐに断り(=事情ノ説明)を-・れておかなくてはだめだ」
横から口を出す。 「ひとの話に茶々を-・れるな」 「ひとの話にわきから口を-・れる」 「横槍を-・れる」 「半畳を-・れる」
(「連絡を入れる」「電話を入れる」などの形で)…に連絡をする。 「出張先から本社に連絡を-・れる」 「会社に電話を-・れて指示を求める」
修正や欠点指摘の作用を加える。 「買った家に手を-・れる」 「人の書いた文章に手を-・れる」 「行政の腐敗にメスを-・れる」
他人に対し、気力をふるいたたせるような作用を加える。 「監督が選手に気合を-・れる」 「活を-・れる」
自分自身、気力や努力を注ぎ込む。 「もっと身を-・れて勉強しなさい」 「念を-・れて校正をする」 「学術書の出版に本腰を-・れる」
ある範囲に含めて考える。
数量を数える際、それをも含めて数える。 「参加者は私を-・れると一〇名だ」 「費用は交通費を-・れて五千円」
分類をする際、あるグループの中に含める。 「中学生は大人に-・れる」
(「…を考えに入れる」などの形で)物事をする際、ある事を考慮の対象に含める。考えに含める。 「こういう事情を考慮に-・れて処理して下さい」 「乗り換え時間を計算に-・れてなかったので、遅れてしまいました」
目・耳などの知覚や記憶に取り入れる。 「ぜひお耳に-・れておきたいことがあります」 「やがて見参に-・れたりけり/平家 2
(「火を入れる」の形で)炉などに点火する。 「熔鉱炉に火を-・れる」 「ストーブに火を-・れる」
機械・道具を操作して機能させる。 「スイッチを-・れる」 「一日中暖房を-・れている」
(「容れる」とも書く)他からの提案や要求を認めて採用・受諾する。うけいれる。 「現場の人たちの提案を-・れて改革をはかる」 「世に-・れられずにさびしく死んだ」
(「淹れる」とも書く)湯を注いで飲み物をつくる。 「お茶を-・れる」 「コーヒーを-・れる」
投票・入札などで、氏名・可否・値段などを記した紙片などを箱に入れて自分の意志を表す。 「今度の選挙ではだれに-・れようか」 〔「入る」に対する他動詞〕
[慣用] 頭に- ・ 息を- ・ 一札いつさつ- ・ 肩を- ・ 活を- ・ 勘定に- ・ 気を- ・ 気合を- ・ くちばしを- ・ 腰を- ・ ご覧に- ・ 探りを- ・ 朱を- ・ 朱筆を- ・ 底を- ・ 茶々を- ・ 手に- ・ 手を- ・ 泣きを- ・ 念を- ・ 年季を- ・ はさみを- ・ 一息- ・ 筆を- ・ 本腰を- ・ 身を- ・ 耳に- ・ メスを- ・ 焼きを- ・ 詫びを-かんはつを入れず ・ 世に入れられる

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

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