精選版 日本国語大辞典 「八幡・番舶・奪販」の意味・読み・例文・類語
ばはん【八幡・番舶・奪販】
〘名〙
① 倭寇(わこう)のこと。
※島津家文書‐(慶長四年)(1599)四月朔日・豊臣氏五大老連署状「自然下々ばはんに罷渡族可有之候之間、堅可被停止候」
② 戦国時代から江戸時代、海賊行為のこと。ぱはん。
③ 国禁を犯して外国に渡ること。また、ひそかに海外に渡って貿易を行なうこと。抜け荷を売買すること。
※随筆・一話一言(1779‐1820頃)三〇「阿蘭陀人へ申渡御書付二通写〈略〉覚〈略〉一、日本渡海之唐船ばはん仕間敷事」
④ 「ばはんせん(八幡船)」の略。〔文明本節用集(室町中)〕
⑤ 江戸時代、長崎に入港した唐船から積荷を陸揚げすること。
※通航一覧附録(1853)二一「旗に八幡の二字を書して印とす。故に今に至りて、唐船の荷物を揚る事をバハンといふ」
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