精選版 日本国語大辞典 「其程」の意味・読み・例文・類語
それ‐ほど【其程】
〘名〙
② ある物事の程度が、他の関連した物事の程度とほぼ同じであることを表わす。それにふさわしいこと。つり合うこと。それ相応。分相応。副詞的にも用いる。
③ 下に打消の語を伴って、物事の状態や様子が思ったほどではないことを表わす。予期したほど…ではない。あまり…ではない。
その‐ほど【其程】
〘名〙
※蜻蛉(974頃)上「そのほどのありさまはしも、いとあはれに、心ざしあるやうに見えけり」
② ある物事が進行している、その期間。そのあいだ。
※平中(965頃)二五「この男は去にける。そのほどに、この女は帰り来て」
③ 少しの時間。わずかのあいだ。
※浮世草子・好色盛衰記(1688)一「其程(ソノホド)なく暮て、門しめ時に御機嫌つよく御帰宅有し」
④ (ある場所をさして) その辺。そのあたり。
※浜松中納言(11C中)一「そのほど近く、おもしろきびはの声聞こゆ」
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