出替・出代(読み)でがわり

精選版 日本国語大辞典 「出替・出代」の意味・読み・例文・類語

で‐がわり ‥がはり【出替・出代】

〘名〙 (「でかわり」とも)
① 前の人が出たあとに他の人がかわってはいること。交替すること。いりかわり。
日葡辞書(1603‐04)「Decauarino(デカワリノ) ジブンヂャ」
※魔風恋風(1903)〈小杉天外〉前「客が此れと決ってないので、引断(ひっきり)なしに移動(デガハリ)がある」
② 江戸時代、一年または半年契約の奉公人が雇用期限を終えて入れかわること。また、その日。古くは二月二日と八月二日であったが、寛文九年(一六六九)幕令で三月五日と九月五日と改められた。八月(後に九月)のものを、後の出替わりという。《季・春》
寒川入道筆記(1613頃)愚痴文盲者口状之事「京の六尺共、二八月の出かはりに、よりあひて、此さきの季に、そちは何方にゐたぞと問ふ」
[補注](②について) 古くは、武家の側の都合により二月と八月が出替りの月と定められていたが、次第に町家の都合にかなうように改められていった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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