剣・劔・劒(読み)つるぎ

精選版 日本国語大辞典 「剣・劔・劒」の意味・読み・例文・類語

つるぎ【剣・劔・劒】

〘名〙 (古くは「つるき」とも) 刀剣総称後世では片刃の刀(太刀)に対して、諸刃(もろは)の刀の称。特にその切っ先が、ショウブの葉の先のようにとがっているもの。〔十巻本和名抄(934頃)〕
[語誌](1)この語の「ぎ」には、上代「耆」〔書紀・神武即位前〕、「岐」〔古事記‐中・和名抄〕、「藝」〔古事記‐中〕、「伎」〔金光明最勝王経音義〕等の仮名が用いられている。いずれも甲類仮名であるが、清濁は両様かと思われる。
(2)「つるぎたち」などのように「たち」とともに用いられる例が多い。「たち」の一種とされたようでもあり、また「かたな」(片刃の太刀)に対する両刃の刀をさすともされるが、実際の関係はわからない。
(3)平安時代では、「つるぎ」「かたな」と「たち」とには訓読語と和文語という位相差が認められる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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