加藤 正(読み)カトウ タダシ

20世紀日本人名事典 「加藤 正」の解説

加藤 正
カトウ タダシ

昭和期の哲学者,評論家



生年
明治39(1906)年2月11日

没年
昭和24(1949)年2月3日

出生地
徳島県

学歴〔年〕
京都帝大独文学科卒

経歴
京大在学中の昭和4年、加古祐二郎とリヤザノフ版エンゲルス「自然弁証法」を共訳。5年、プロレタリア科学研究所京都支部設立に参加、論文「三木哲学に関する覚え書」「弁証法的唯物論への道」で福本イズムと三木哲学の階級的主観主義を批判。6年に上京、安田徳太郎らと「ソヴェート友の会」を設立。京大卒業の7年、共産党入党、唯物研究会にも参加。8年「わが弁証法的唯物論の回顧と展望」「エンゲルスと自然科学」を「唯物研究」に発表、唯研内部で、非党員の唯研主流から党派性理論に反すると批判された。同年11月、検挙で本人不在のまま総括討議に付され加藤理論は否定された。11年京大大学院に入り死去するまで在籍。12年、春日庄次郎らの日本共産主義者団に参加、13年逮捕された。戦後は兵庫県神出村で細胞新聞「神出新聞」を出し党活動に専念したが、加藤理論はマルクス主義哲学内部から入れられなかった。遺稿「弁証法の探究」「加藤正全集」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「加藤 正」の解説

加藤 正 (かとう ただし)

生年月日:1906年2月11日
昭和時代の哲学者;評論家
1949年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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