20世紀日本人名事典 「加藤 完治」の解説
加藤 完治
カトウ カンジ
大正・昭和期の教育家,農本主義者 日本国民高等学校名誉校長。 満蒙開拓移民の指導者。
- 生年
- 明治17(1884)年1月22日
- 没年
- 昭和42(1967)年3月30日
- 出生地
- 東京・本所
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学農学部〔明治44年〕卒
- 経歴
- 内務省、帝国農会嘱託を経て、愛知県安城農村学校の教師となる。大正4年山形県立自治講習所の初代所長に就任、みずから人糞を踏み、堆肥を仕込む実践教育で生徒らの信望を集める。15年茨城県友部に設立された日本国民高等学校の校長に迎えられ、農本主義思想に元づく農民教育を行った。昭和7年以降は満州国建国にともない満蒙開拓移民の仕事を進め、13年には満蒙開拓青年義勇隊訓練所を開設、14年訓練所長。満州へ送り出された少年たちは総数8万以上にのぼった。戦後21年教職追放、27年解除され、28年には日本国民高等学校校長に復職、のち名誉校長を務めた。著書に「加藤完治全集」(5巻)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）20世紀日本人名事典について 情報