包永(読み)カネナガ

デジタル大辞泉 「包永」の意味・読み・例文・類語

かねなが【包永】

鎌倉中期の刀工大和の人。天蓋てがい平三郎と称した。手掻てがい派の始祖。→手掻物

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精選版 日本国語大辞典 「包永」の意味・読み・例文・類語

かねなが【包永】

鎌倉中期の刀工。手掻(てがい)派の祖。大和の人。天蓋(てがい)平三郎と称する。生没年未詳。

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朝日日本歴史人物事典 「包永」の解説

包永

生年:生没年不詳
鎌倉時代の刀工。奈良東大寺転害門前に住した手掻派の祖。同名が南北朝時代まで3代続き,初代は鎌倉時代の正応(1288~93),2代は嘉暦(1326~29)ごろと伝え,3代には延文(1356~61),貞治(1362~68)の年紀作がある。作風太刀は鎬幅が広く,鎬が立つ独特の造込みで,板目が流れた鍛えに,直刃がほつれ沸のよくついた刃文が一般的である。代表作には静嘉堂文庫蔵の国宝太刀がある。大和鍛冶のなかで手掻派は最も栄え,室町時代には最多の刀工数を数える。また4男包次は文珠四郎家を興し,その門流派は新刀期までおよんでいる。

(原田一敏)

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