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北海道釧路市 くしろ〈し〉

日本の地名がわかる事典の解説

〔北海道〕釧路〈市〉(くしろ〈し〉)


北海道南東部、太平洋に面する市。
阿寒川流域と釧路川河口域に広がる東部地区と、白糠郡白糠町を挟み飛び地となっている、白糠丘陵南東部の西部地区(旧音別町町域に相当)からなる。釧路総合振興局の所在地で、道東の行政・経済の中心をなす港湾・水産・観光都市。2005年(平成17)、阿寒郡阿寒町と白糠郡音別町を合併して現在の姿となる。夏季に発生する濃霧のため、年間平均気温は5.5℃前後と旭川市・稚内市よりも低い。JR根室本線・釧網(せんもう)本線が通じ、道内のほか、東京・大阪と結ぶ定期便のある釧路空港がある。アイヌ民族が先住してきた土地で、江戸時代には松前藩のアイヌ交易の拠点がおかれた。幕末、本州から日本人(和人)漁民が移住を開始し、明治期から昭和期にかけて水産業・石炭鉱業・製紙工業を主軸に発展。貿易港・漁港の釧路港(重要港湾)は修築工事が加えられ、道東随一の要港となった。スケトウダラなどを水揚げする全国屈指の漁業基地で、水産加工業も行われる。かつて基幹産業のひとつであった石炭産業は衰退したが、製紙・パルプ工業は現在も盛ん。音別フキを利用した手漉き和紙 富貴紙(ふきがみ)がある。
特別天然記念物のマリモの生息地として知られる阿寒湖(一部はラムサール条約登録湿地)や雄阿寒(おあかん)岳・雌阿寒(めあかん)岳がある阿寒国立公園、同じく特別天然記念物のタンチョウ繁殖地として名高い釧路湿原(ラムサール条約登録湿地)を中心とする釧路湿原国立公園を有し、国内外から観光客が集まる。ほかにヒブナ生息地として天然記念物に指定されている春採(はるとり)湖や旧釧路川の幣舞(ぬさまい)橋、釧路市動物園、釧路市立博物館などの見どころがある。モシリヤ砦(ちゃし)跡、鶴ヶ岱(つるがたい)チャランケ砦(ちゃし)跡、北斗遺跡などは国の史跡に指定されている。

出典 講談社日本の地名がわかる事典について 情報 | 凡例

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