十和田湖(旧町名)(読み)とわだこ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「十和田湖(旧町名)」の意味・わかりやすい解説

十和田湖(旧町名)
とわだこ

青森県南東部、上北郡(かみきたぐん)にあった旧町名(十和田湖町(まち))。現在は十和田市の南西部にあたる地域。1955年(昭和30)に町制施行した十和田町が1975年に十和田湖町と改称。2005年(平成17)十和田市に合併。旧町域は、八甲田(はっこうだ)山南斜面から十和田湖畔に至る地域を占める。中央を北東流する奥入瀬(おいらせ)川に沿って国道102号が走り、ほかに103号、394号、454号が通じる。西部は十和田八幡平(はちまんたい)国立公園域で、湖畔の子ノ口(ねのくち)から焼山(やけやま)までの約14キロメートルは奥入瀬渓流として知られ、十和田湖とともに特別名勝・天然記念物に指定されている。焼山にある東北電力の水力発電所は町財政を潤してきた。農業が基幹産業であり、米作と和牛等の畜産が中心。十和田湖、奥入瀬渓流などの自然に恵まれ、観光も盛ん。猿倉(さるくら)、蔦(つた)、谷地(やち)の各温泉があるほか、焼山にも猿倉から引き湯して温泉郷を建設し、スキー場を開設している。「法量イチョウ(ほうりょうのいちょう)」は国指定天然記念物、旧笠石家住宅(きゅうかさいしけじゅうたく)は国指定重要文化財。

横山 弘]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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