千 宗室(読み)セン ソウシツ

20世紀日本人名事典 「千 宗室」の解説

千 宗室
セン ソウシツ

昭和期の茶道裏千家家元(14代目)。



生年
明治26(1893)年7月24日

没年
昭和39(1964)年9月7日

出生地
東京市麻布区(現・東京都港区)

別名
幼名=政之輔,号=淡々斎,無限斎,碩叟

学歴〔年〕
同志社普通部〔大正2年〕卒

主な受賞名〔年〕
紫綬褒章〔昭和32年〕,ブラジル政府コマンドール勲章

経歴
裏千家13代円能斎の長男。明治42年に玄句斎永世と称し、その後、玄句斎宗叔、淡々斎、無限斎と改称した。大正6年伊藤嘉代子と結婚。13年円能斎が死去したため、同年家元を継いで今日庵14代を襲名。14年大徳寺円山要宗から得度を受けた。昭和4年に東山桐蔭荘を落成豊臣秀吉を顕彰して桐蔭会を作る。12年昭和北野大茶湯、15年千利休350年忌を催し、同年には裏千家全国組織の淡交会を設立。31年には茶道会館を建設し、これを記念して「茶道古典全集」(12巻)を刊行。また32年東京麴町に道場を建設するなど、茶道の近代化を進めた。同年紫綬褒章受章。33、34年には渡欧、渡米、海外への茶の湯普及に務め、国際茶道文化協会を設立。ブラジル政府からコマンドール勲章を受けた。著書に「風興集」「淡々随筆」など。

千 宗室
セン ソウシツ

明治・大正期の茶道家 裏千家家元(13代目)。



生年
明治5年5月(1872年)

没年
大正13(1924)年8月5日

出生地
京都府京都市上京区小川寺

別名
幼名=駒吉,号=円能斎,鉄中,対琉軒

経歴
裏千家12代又玅斎の長男。母猶鹿子について茶道を学び、18歳の時東京に出て名声をあげ、北白川宮小松宮から鉄中、円能斎の号を賜わる。のち京都に戻り、門弟の指導、「今日庵月報」の発刊などに尽力、裏千家の発展に努めた。国師丸釜、十二ケ月棗、銀三宝蓋置など好みの茶道具は多い。

千 宗室
セン ソウシツ

明治・大正期の茶道家 裏千家家元(12代目)。



生年
嘉永6年(1853年)

没年
大正6(1917)年

出生地
京都

別名
幼名=玄室,号=又玅斎(ユウミョウサイ),直叟,幽軒

経歴
京都の名家・角倉伊織の長男。裏千家11代玄々斎の長女・猶鹿子と結婚し、明治4年家元を継ぎ、茶道界衰微のなかでよく家風の維持と茶道の振興につとめた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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