千曲川・筑摩川(読み)ちくまがわ

精選版 日本国語大辞典 「千曲川・筑摩川」の意味・読み・例文・類語

ちくま‐がわ ‥がは【千曲川・筑摩川】

[一] (上代「ちぐまのかわ」とも) 信濃川の上・中流部、長野県下を流れる部分の呼称。源を秩父山地甲武信岳(こぶしだけ)の北側に発し、犀川ほか多くの支流を合わせて新潟県にはいり、信濃川となる。上流部は発電に、下流部は舟運に利用された。長野県内の全長二一四キロメートル。
万葉(8C後)一四・三四〇〇「信濃なる知具麻能河泊(チグマノカハ)の細石(さざれし)も君し踏みてば玉と拾はむ」
[二] (筑摩川) 長唄。河竹黙阿彌作詞。三世杵屋正次郎作曲。明治一二年(一八七九)東京新富座初演。「鏡山錦栬葉(かがみやまにしきのもみじば)」で、大月蔵人が鳥居又助に命じて、多賀の大領を筑摩川の水中で暗殺しようとする場に用いた、大薩摩の代表曲。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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