半田 孝海（読み）ハンダ コウカイ

20世紀日本人名事典

半田 孝海
ハンダ コウカイ

明治〜昭和期の僧侶,平和運動家 善光寺名誉貫主;長野県仏教会長;日中友好協会初代会長。

生年

明治19(1886)年6月28日

没年

昭和49(1974)年9月17日

出生地

茨城県水戸市

学歴〔年〕

東京帝大心理学科卒

経歴

10歳で長野県上田の別所常楽寺の養子となり、帝大卒業後に住職を継ぐ。のち比叡山天台宗の教学部長、同中学校長、学監などを経て、大僧正となる。戦後、善光寺に入り大勧進副住職を務め、のち名誉貫主。昭和23〜47年長野県仏教会会長に就任。この間、社会運動に尽力し、米軍の浅間山演習場計画には先頭に立ってこれを阻止、31年原水爆反対の県会長となり平和運動を推進する。33年中国人俘虜殉難者の遺骨送還のために訪中し、これを契機に日中友好協会が設立され初代会長を務めた。比叡山中学校長の時から古瓦の研究・収集に力を入れ、「古瓦百撰」「半田孝海古瓦収集目録」が常楽寺美術館から出版されている。また著書に「嫉妬の研究」がある。

出典　日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）