南アルプス(読み)みなみアルプス

精選版 日本国語大辞典 「南アルプス」の意味・読み・例文・類語

みなみ‐アルプス【南アルプス】

[2] 山梨県西部の地名。釜無川中流域西岸から赤石山脈までを占める。平成一五年(二〇〇三)市制。

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デジタル大辞泉 「南アルプス」の意味・読み・例文・類語

みなみアルプス【南アルプス】[山梨県の市]

山梨県西部の市。釜無川西岸から赤石山脈までを占める。平成15年(2003)八田村白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の6町村が合併して成立。人口7.3万(2010)。

みなみ‐アルプス【南アルプス】

赤石山脈の通称。

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改訂新版 世界大百科事典 「南アルプス」の意味・わかりやすい解説

南アルプス[市] (みなみアルプス)

山梨県西部の市。2003年4月櫛形(くしがた),甲西(こうさい),白根(しらね),若草(わかくさ)の4町と芦安(あしやす)村,八田(はつた)村が合体して成立した。人口7万2635(2010)。

南アルプス市西部の旧村。旧中巨摩(なかこま)郡所属。人口613(2000)。長野県に隣接する。西部は日本第2の高峰白根山(北岳)をはじめ,標高3000m級の山々が連なる険しい山岳地帯で,野呂川が南流する。東部の村の中心部には御勅使(みだい)川が東流する。ほぼ全域が山林で占められている。野呂川林道の整備により,豊かな森林資源の開発と南アルプス国立公園の観光開発が進展している。また山菜やシイタケなどの栽培も行われる。人口は減少を続け,1971年過疎地域に指定されたが,90~95年は微増している。芦安温泉,桃ノ木温泉がある。

南アルプス市東部の旧町。旧中巨摩郡所属。人口1万8920(2000)。甲府盆地西端に位置し,南アルプスの前山である櫛形山東麓を占める。中心の小笠原は駿信(すんしん)往還の宿場町として発展し,現在国道52号線に沿って商店街がのびている。東部の平たん地は御勅使川扇状地で,桑園が多かったが,近年果樹園が広がり,桃を中心にスモモブドウなど果樹栽培が盛ん。兼業農家が増える中で,果樹,畜産を軸に農業経営の自立化をめざしている。地場産業メリヤスなど繊維工業がある。西部の櫛形山東麓一帯は伊奈ヶ湖を中心に南アルプス巨摩県立自然公園に指定され,県民の森として観光開発が進められた。

南アルプス市南東部の旧町。旧中巨摩郡所属。人口1万3215(2000)。甲府盆地南西端に位置し,東部を富士川が南流する。西部の山地から発する河川は上流からの土砂の流出によって天井川となり,しばしば水害を起こしてきたが,近年河川改修工事が進み,水害は減少した。稲作・養蚕主体の農業経営から,キュウリ,トマトの促成栽培やブドウ,スモモ,桃の果樹栽培へと転換し,多くは京浜方面へ出荷されている。国道52号線が走る東側に工業団地が造成され,繊維をはじめ各種の工場が進出している。町内には多くの文化財があり,西南湖にある安藤家住宅は重要文化財,鮎沢にある古長禅寺のビャクシンは天然記念物に指定されている。

南アルプス市北東部の旧町。旧中巨摩郡所属。人口1万9247(2000)。甲府盆地西端に位置し,大部分が御勅使川扇状地上にある。かつては木綿の生産や養蚕の盛んな地域であったが,現在は桃,ブドウ,スモモなどの果樹栽培が増加し,県下最大の産地となっている。古くから行商が盛んで,甲州商人発祥の地の一つであり,甲州財閥の祖若尾逸平の出身地である。西部は山地で,南アルプス巨摩県立自然公園に属する。国道52号線が通じる。

南アルプス市北東端の旧村。旧中巨摩郡所属。人口7016(2000)。甲府盆地西部に位置し,東を釜無川,北をその支流御勅使川が流れる。御勅使川扇状地と釜無川沖積地からなり,おもに水田,桑園に利用されてきたが,近年ブドウ,桃,スモモなどの果樹園への転換が進んでいる。特産にころ柿がある。甲府市近郊にあって住宅地化が進み,人口も増加傾向にある。榎原にある長谷寺は行基開創と伝える真言宗智山派の寺で,本堂は国の重要文化財に指定されている。国道52号線が通じる。

南アルプス市東端の旧町。旧中巨摩郡所属。人口1万1105(2000)。甲府盆地西部,釜無川下流西岸に位置する。北半分は御勅使川,滝沢川の複合扇状地,南半分は釜無川の沖積地が占める。米作,果樹・野菜栽培,畜産などが盛んで,地場産業には粘土瓦製造がある。十日市場では,山方(山村部),原方(扇状地部),田方(水田地帯)間の物資交換に始まったという十日市が毎年2月10~11日に開かれる。三恵の大ケヤキは天然記念物。
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南アルプス (みなみアルプス)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「南アルプス」の意味・わかりやすい解説

南アルプス
みなみあるぷす

山梨、長野、静岡の三県にまたがる赤石山脈(あかいしさんみゃく)の別称。南アルプス国立公園に含まれる。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「南アルプス」の意味・わかりやすい解説

南アルプス
みなみアルプス

赤石山脈の別称。北アルプス (飛騨山脈) ,中央アルプス (木曾山脈) とともに日本アルプスを構成する。イギリスの登山家 W.ウェストンが命名し,1890年代末から通称となった。

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百科事典マイペディア 「南アルプス」の意味・わかりやすい解説

南アルプス【みなみアルプス】

赤石山脈

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世界大百科事典(旧版)内の南アルプスの言及

【赤石山脈】より

…南アルプスまたは南アともいう。平面形は,北部にある杖突峠(1247m)付近を頂点とする三角状地(南北延長約130km,東西の幅最大約60km)に見えるため,〈赤石楔状地(せつじようち)〉と呼ばれることもある。…

【日本アルプス】より

…中部地方にある三つの急峻な山脈,北アルプス(飛驒山脈),中央アルプス(木曾山脈),南アルプス(赤石山脈)を合わせた名称。アルプスの呼称はヨーロッパ・アルプスにちなむもので,イギリスの鉱山技師ゴーランドWilliam Gowlandが《日本案内》(1881)に用いたのが始まりであるが,この呼称を有名にしたのは宣教師で登山家であったW.ウェストンと,明治の登山家小島烏水(うすい)の功績に帰する。…

※「南アルプス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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