南スーダン派遣団(読み)みなみすーだんはけんだん(英語表記)United Nations Mission in the Republic of South Sudan

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

南スーダン派遣団
みなみすーだんはけんだん
United Nations Mission in the Republic of South Sudan

内戦が続く南スーダン共和国の治安維持からインフラ整備までの国づくり全般を担う国際連合の派遣部隊。正式名称は国際連合南スーダン共和国ミッションで、英語の頭文字をとってUNMISS(アンミス)と略される。南スーダン共和国がスーダン共和国から独立した2011年7月、国連安全保障理事会決議第1996号に基づいて設立された。本部を首都ジュバに置き、トップは国連事務総長特別代表であるデンマーク外交官のエレン・マルグレーテ・ロイEllen Margrethe Lj(1948― )が務め、軍事司令官はエチオピア軍のヨハネス・ゲブレマスカル・テスファマリアム中将Yohannes Gebremeskel Tesfamariam(1960― )である。国連平和維持活動(PKO)の一環として、和平の監視、法・司法制度の支援、警察能力の強化、治安維持、市民の保護、人権・人道支援、道路・橋・空港などのインフラ整備にあたっている。UNMISSには市民保護のための武力行使が認められている。任期は当初2012年までの1年間であったが、2016年12月まで延長された。2016年7月末時点で世界122か国が警察や軍事要員を派遣し、派遣規模は軍事・警察要員が約1万3000人、文民要員が約2000人、国連ボランティアが約400人。主力はエチオピア(派遣約8300人)、インド(同7700人)、パキスタン(同7100人)、バングラデシュ(同6800人)からの部隊である。日本は2011年末から陸上自衛隊の施設部隊272人(2016年7月末時点)を派遣し、首都周辺で道路整備などにあたっている。南スーダン共和国は20年以上にわたる南北紛争を経て独立した新しい国で、UNMISSは、スーダン共和国の平和維持活動にあたってきた国連スーダン派遣団(UNMIS)を引き継いで発足した。2016年7月以降、政府軍と反政府勢力との紛争が激化しており、国連は2016年8月、派遣団の軍事・警察要員を4000人増やして1万7000人にすると決議したが、南スーダン共和国政府は増派に反対している。[矢野 武]

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