20世紀日本人名事典 「原 阿佐緒」の解説
原 阿佐緒
ハラ アサオ
明治〜昭和期の歌人
- 生年
- 明治21(1888)年6月1日
- 没年
- 昭和44(1969)年2月21日
- 出生地
- 宮城県黒川郡宮床村宮床(現・大和町宮床)
- 本名
- 原 浅尾
- 学歴〔年〕
- 宮城県立高女中退
- 経歴
- 庄屋に生まれて英才教育を受け、16歳頃から短歌に関心を持つ。のち上京して日本画を学ぶ。明治42年新詩社に入り「スバル」等に作品を発表、三ケ島葭子と共に将来を嘱望されたが、大正5年「アララギ」に転じた。同年処女歌集「涙痕」を出版したのをはじめ、昭和4年までに4つの歌集を出す。大正10年東北帝大教授・石原純との恋愛事件で一世を風靡したが、新聞などで非難されアララギを除名になる。しかし7年で破局を迎え、昭和3年故郷に戻る。その後上京し、銀座で酒場を開いたり、映画に出演するなどし、自由奔放な生き方を貫いて44年没。「原阿佐緒全歌集」がある。平成2年生家が“原阿佐緒記念館”として公開される。12年同館設立10周年を記念して原阿佐緒賞が創設された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報