普及版 字通 「厭(漢字)」の読み・字形・画数・意味
厭
14画
(異体字)
12画
[字訓] たる・あく・いとう・おさえる
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
厂(かん)+(えん)。〔説文〕はと厭とをそれぞれ別に録し、五上には「くなり。甘に從ひ(ぜん)に從ふ」と甘肉に飽く意とし、厭九下には「(さく)なり」として「壓」の壓(圧)と解する。厂は聖所。は犬の肩肉で厭の初文。を供えて祀り、神が満足する意。
[訓義]
1. たる、あく。
2. は呪禁のために用いる。邪霊のいとうもの、いとう。
3. 圧服の呪儀として行う。おさえる、おす、ふせぐ、はらう、せまる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕厭 フサグ・カナフ・アク・イトフ・シヘタク・オサフ・マジワザ/ イトフ 〔字鏡集〕厭 アク・イトフ・ヲサフ・マジワザ・フサグ・カナフ・シヘタグ
[声系]
〔説文〕に厭声として黶・・壓など六字を収める。厭の声義を承けるものが多い。
[語系]
厭・魘iapは同声。魘に厭勝を加えることを壓という。揖ip、遏at、iet、壓eap、按an、inは、それぞれ声義において厭と通ずるところがある。
[熟語]
厭易▶・厭焉▶・厭厭▶・厭汚▶・厭悪▶・厭応▶・厭捍▶・厭気▶・厭宜▶・厭居▶・厭苦▶・厭▶・厭蠱▶・厭恨▶・厭▶・厭事▶・厭縦▶・厭禳▶・厭色▶・厭衰▶・厭世▶・厭絶▶・厭賤▶・厭然▶・厭足▶・厭塞▶・厭怠▶・厭▶・厭毒▶・厭悩▶・厭魅▶・厭服▶・厭飽▶・厭満▶・厭飫▶・厭殺▶・厭当▶・厭離▶・厭劾▶・厭日▶・厭勝▶・厭詛▶・厭▶・厭伏▶・厭夢▶・厭▶・厭抑▶
[下接語]
陰厭・盈厭・亀厭・欣厭・禁厭・厭・嫌厭・疲厭
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報