取回・取廻(読み)とりまわし

精選版 日本国語大辞典 「取回・取廻」の意味・読み・例文・類語

とり‐まわし ‥まはし【取回・取廻】

〘名〙
① 身のこなしや風体。たちいふるまい。
評判記・野郎大仏師(1667‐68)伊藤小太夫「身のとりまわしの上手さうなときけば」
② とりなし。処置。とりあつかい。
日葡辞書(1603‐04)「カノ ヒトノ torimauaxiga(トリマワシガ) ハヤイ、または、ヲソイ」
力士化粧まわし。まわし。
浄瑠璃関取千両幟(1767)二「角力の内は夫婦連れ、〈略〉見世は初日の餝物(かざりもの)半紙毛氈〈略〉・脇指・取褌(マハシ)

とり‐まわ・す ‥まはす【取回・取廻】

〘他サ四〙
① まわりをかこむ。とりまく。
太平記(14C後)九「敵未(いまだ)取まはし候はねば」
② 手にとってまわす。ひねくりまわす。
※殿暦‐長治二年(1105)正月二五日「挿笏取筥進御簾下〈取廻事如始〉進之」
③ ほどよくとりなす。うまく処置する。また、とりそろえる。
史記抄(1477)一九「物の上手は面白とりまわして有余様にしなすぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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