取納・取収(読み)とりおさめる

精選版 日本国語大辞典 「取納・取収」の意味・読み・例文・類語

とり‐おさ・める ‥をさめる【取納・取収】

〘他マ下一〙 とりをさ・む 〘他マ下二〙
① 物を適当な入れ物や場所にしまう。
書紀(720)神功即位前(北野本訓)「重宝(たから)の府庫(くら)を封(ゆひかた)す図籍文書(しるしのふみ)を収(トリオサム)
② 自分のものにする。
※義孝集(974頃)「盗人熟瓜(ほぞち)をみても雨ふればほし瓜とてやとり収むらむ」
物事を整った状態にする。かたづける。
※平松家本平家(13C前)四「見苦き物共取納むとて見る程に」
④ 埋葬する。あとを弔う。
曾我物語(南北朝頃)一〇「僧たちをやりたてまつり、成等正覚、頓証菩提とぞとりおさめける」
⑤ 心の乱れなどをしずめる。
※今年竹(1919‐27)〈里見弴〉渡風流水「気の荒立ちをとり収(ヲサ)める良薬

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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