取離・取放(読み)とりはなす

精選版 日本国語大辞典 「取離・取放」の意味・読み・例文・類語

とり‐はな・す【取離・取放】

〘他サ四〙
① 離して別々にする。分離する。物をあった所から持ち去る。はなす。
万葉(8C後)一四・三四二〇「上毛野佐野の舟橋登里波奈之(トリハナシ)親は離(さ)くれど我(わ)は離(さか)るがへ」
② 持っているものを手もとからはなす。手ばなす。また、手もとから逃がす。とりにがす。
※虎明本狂言・止動方角(室町末‐近世初)「汝は馬をとりはなすな、其ままのっていよ」
③ 剥奪する。取り上げる。とりはなつ。
史記抄(1477)一二「魏亦━もとの信陵と云所領をもとりはなさぬそ」
④ 戸、障子などを開け広げたり、はずしたりする。障害物をとり除いて広くする。開けはなす。
浮世草子武道伝来記(1687)四「奥の間取(トリ)はなして内儀と只ふたりしめやかに」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android