普及版 字通 「叙(漢字)」の読み・字形・画数・意味
叙
常用漢字 9画
(旧字)敍
人名用漢字 11画
[字訓] のべる・ついでる
[説文解字]
[甲骨文]
[字形] 会意
旧字は敍に作り、余(よ)+攴(ぼく)。〔説文〕三下に「弟するなり」と訓し、余声とする。余は把手のある大きな針で、治療に用いるメスの類。これで膿血などを除去する意。その苦痛を除去し、苦痛をゆるやかにすることを敍という。攴は余を操る意、すべてことの次第を以てするをいい、叙任・叙述・叙事のように用いる。
[訓義]
1. のべる、ゆるやかにする、次第に治まる。
2. ついでる、順序よくする、順序よくならべる、次第する。
3. いとぐち、順序のはじめ、はし、こぐち。
4. のびる、ならぶ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕敍 ツイヅ・ツイデ・ヨクヨク・ナラフ・ノブ・ユク 〔字鏡集〕敍 ツイデ・ツイヅ・サラニ・ノブ・ユク・ヨクヨク・ナラブ・ヨリヨリ
[語系]
敍・徐ziaは同声。舒sjiaも声義が近い。敍は治療用の針で膿血などを除去する意で、おもむろにことを運び、苦痛をゆるめることをいう。(捨)sjyaも、加えられている呪詛を除く意で、また同系の語である。
[熟語]
叙哀▶・叙階▶・叙旧▶・叙鈞▶・叙坐▶・叙才▶・叙歯▶・叙事▶・叙次▶・叙爵▶・叙述▶・叙招▶・叙績▶・叙▶・叙伝▶・叙報▶・叙用▶・叙離▶・叙録▶・叙論▶
[下接語]
位叙・記叙・揆叙・賛叙・祗叙・歯叙・次叙・自叙・昇叙・章叙・節叙・銓叙・秩叙・暢叙・追叙・展叙・伝叙・班叙・比叙・分叙・平叙・略叙・列叙
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報