日本大百科全書(ニッポニカ) 「古殿(町)」の意味・わかりやすい解説
古殿(町)
ふるどの
福島県中通り南部、石川郡の町。1955年(昭和30)宮本、竹貫(たかぬき)の2村が合併して古殿村となり、1957年町制施行。1994年(平成6)東白川郡から石川郡に所属変更した。国道349号が通じ、南東流する鮫(さめ)川に沿う御斎所(ごさいしょ)街道が中通りと浜通りを結ぶ。町名は古殿八幡神社(ふるどのはちまんじんじゃ)にちなむ。阿武隈高地(あぶくまこうち)に位置する農山村で、松川葉タバコの発祥地。畜産が盛んで、良質なスギ材も生産する。また変成岩を主とする鮫川石は庭石として知られる。古殿八幡神社には鎌倉時代に始まるといわれる流鏑馬(やぶさめ)の行事(県指定重要無形民俗文化財)がある。面積163.29平方キロメートル、人口4825(2020)。
[原田 榮]
『『古殿町史』2巻(1970・古殿町)』
[補完資料] |