叫・号(読み)さけぶ

精選版 日本国語大辞典 「叫・号」の意味・読み・例文・類語

さけ・ぶ【叫・号】

〘自バ五(四)〙
大声で言う。大きな声を発する。特に、助けを求めたり、何かを訴えたりする場合についていう。
書紀(720)大化五年三月(北野本訓)「二田塩、仍ち、大刀を抜きて其の宍を刺し挙げて叱咤(たけ)ひ啼叫(サケヒ)て始(いまし)斬りつ」
徒然草(1331頃)八九「助けよや、猫また、よやよやとさけべば」
② 雨や風などがはげしい音をたてる。
花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉一「寒雨蕭々時に過ぎ凍風烈々地に吼(サケ)び」
③ (比喩的に) 世間に対して、ある事柄についての考え、意見を強く主張する。

おら・ぶ【叫・号】

〘自バ四〙 声の限り叫ぶ。大声で泣き叫ぶ。啼哭(ていこく)する。
※書紀(720)仁徳即位前(前田本訓)「時に大鷦鷯尊、標擗(みむねをう)ち叱(オラビ)(な)いたまふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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