可(漢字)

普及版 字通 「可(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 5画

[字音]
[字訓] よし・ゆるす・べし・ばかり

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
口+(か)。〔説文〕五上に「(うべな)(肯)ふなり」とあり、〔爾雅、釈言〕に「は可なり」とあるのと互訓・可は双声の訓であるが、(肯)は肯(こうけい)の象、可は祝に関する字である。口は(さい)、祝を収める器の形。は木の枝で、のちの柯にあたる。柯を以て祝の器を殴(う)ち、神に呵してその祝の承認を認める意で、神が許可する意となる。

[訓義]
1. よし、ゆるす、きく。
2. 可能、たえる、命令する、べし。
3. 許と通じ、ばかり、ほど。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕可 キク・ヨシ・ユルス・セム・タヘタリ・ヤム・カナヘリ・ベシ・ムベナフ・アヘテ・ハカル・バカリ・ナラシ・ヨロコブ・アニ・シカルヲ・ヒサシ

[声系]
〔説文〕に可声として、苛・訶・奇・・柯・何・河・軻・阿・哥など十八字を収める。おおむね可の声義を承ける。ただ奇は曲刀である剞(きけつ)の象形、河は河水の流声の擬声語である。

[語系]
可khai、訶xai、・歌kaiは声義近く、訶して許可を求め、その祈るときの声調を歌という。

[熟語]
可哀・可愛可意可畏可謂・可可可怪可懐・可口可児・可笑・可傷・可人可惜可嘆・可痛・可道可念・可能可否・可・可以・可是
[下接語]
意可・允可・印可・悦可・議可・許可・見可・献可裁可・試可・制可・奏可認可・不可・無可・両可

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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