20世紀日本人名事典 「吉村 信吉」の解説
吉村 信吉
ヨシムラ シンキチ
昭和期の気象技師,湖沼学者 中央気象台海洋課陸水掛長。
- 生年
- 明治40(1907)年8月21日
- 没年
- 昭和22(1947)年1月21日
- 出生地
- 東京
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学理学部地理学科〔昭和5年〕卒
- 学位〔年〕
- 理学博士
- 経歴
- 東京帝大、九州帝大講師、陸軍予科士官学校教授を経て、昭和20年中央気象台海洋課陸水掛長。田中阿歌麿が創設した日本湖沼学研究を受け継ぎ、全国各地の湖沼を踏査、湖水の化学成分と湖沼標式の関係を発展させ、日本の湖沼学を世界的水準にまで高めた。湖水の溶存酵素量に関する論文を多く発表、また武蔵野台地の地下水の研究を進め、その分布状態を明らかにし、自然地理学的な地下水研究の新分野を開拓した。中央気象台海洋課在職中の22年、結氷した諏訪湖で観測中、殉職。著書に「湖沼学」「地下水」。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報