吹交(読み)ふきかわす

精選版 日本国語大辞典 「吹交」の意味・読み・例文・類語

ふき‐かわ・す ‥かはす【吹交】

[1] 〘自サ四〙 風があちらこちらから入り乱れて吹く。吹きかう。
長秋詠藻(1178)中「しるらめや宿の梢をふきかはす風につけてもおもふ心を」
[2] 〘他サ四〙 笛などを互いに吹き合わす。
※宇津保(970‐999頃)吹上上「かくてれいの君だちは、ことひき、しもべわらはふえふきかはす」

ふき‐ま・ず【吹交】

〘他ザ下二〙 風が吹いて、物をいっしょにしてしまう。風が雨、雪などを伴って吹く。
※木工権頭為忠百首(1136頃)雪「木の間より露ふきませて散花は風そばへするみぞれなりける〈源仲正〉」

ふき‐か・う ‥かふ【吹交】

〘自ハ四〙 風があちらこちらから入り乱れて吹く。吹きかわす。
源氏(1001‐14頃)賢木「ふきかふ風も近きほどにて斎院にもきこえ給けり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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