和歌山県田辺市(読み)たなべ〈し〉

日本の地名がわかる事典の解説

〔和歌山県〕田辺〈市〉(たなべ〈し〉)


和歌山県中南部にある市。
北東部は奈良県に接し、南西部で田辺湾に臨む。2005年(平成17)5月、旧・田辺市と日高郡の龍神村、西牟婁郡の中辺路町、同大塔村、東牟婁郡の本宮町が合併して現在の姿となる。富田(とんだ)川、日置(ひき)川、十津川が市内を流れ、市域の大半を山林が占める。南部にJR紀勢(きせい)本線が通じ、紀伊山地の護摩壇(ごまだん)山と弘法大師が開いたとされる龍神温泉は高野龍神スカイラインで結ばれる。平安時代から熊野街道の要衝として発展。江戸時代は和歌山藩支藩の城下町。また本宮町は古代から熊野三山(国指定史跡)の一つ、熊野本宮大社の鳥居前町として栄えた。ウメ・ミカン・茶やシイタケなどの栽培と養鶏が盛んで、熊野杉を産し、紀州備長炭(きしゅうびんちょうたん)を特産する。沿岸部では水産加工業も行われる。地場産業に貝ボタン製造がある。高山寺(こくざんじ)貝塚は国の史跡に指定。奇絶峡、石神(いしがみ)梅林などの景勝地や闘雞(とうけい)神社、いずれも国指定天然記念物の神島(かしま)・栗栖川亀甲石包含層(くりすがわきっこうせきほうがんそう)がある。熊野本宮大社のほか、市内を通る国指定史跡の熊野参詣道大辺路(おおへち)・中辺路(なかへち)などは、紀伊山地の霊場と参詣道としてユネスコの世界遺産に登録されている。湯の峰温泉・川湯温泉・渡瀬(わたぜ)温泉はいずれも国民保養温泉地。

出典 講談社日本の地名がわかる事典について 情報 | 凡例

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