(読み)かます

精選版 日本国語大辞典 「噛」の意味・読み・例文・類語

かま・す【噛】

〘他サ五(四)〙 (食わせるの意)
① 言う、行なう、与えるの意の俗語的な言い方。
談義本・つれづれ睟か川(1783)跋「四も五もくはぬと思ふてゆけば、六か七かをかますならひ」
咄本・諺臍の宿替(19C中)九「屁(へ)をかましてやるつもりじゃ」
② 食うの意の俗語的な言い方。
※歌舞伎・浮世柄比翼稲妻(鞘当)(1823)二幕「今朝から立て込んで、まだほそを付けなんだ。この間にちょっとかまして来るから、気を付けてくんなせえ
③ 物と物との間にさしはさむ。てこなどをさしこむ。
④ さるぐつわをはめる。
計略にかける。誘惑する。ひっかける。

しが・む【噛】

〘他マ五(四)〙 むしゃむしゃとかむ。強くかむ。かみしめる。
※浄瑠璃・七小町(1727)二「真実にせぬ徒(いたづら)でも、ほんの勘当受ふかと、是が悲しうござんすと、袖をしがみ咽(むせ)返る」
茶話(1915‐30)〈薄田泣菫無学なお月様「チウイング・ガムを噛(シガ)むだ折のやうに」

かま‐・せる【噛】

〘他サ下一〙 =かます(噛)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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