四ツ塚古墳群(読み)よつづかこふんぐん

国指定史跡ガイド 「四ツ塚古墳群」の解説

よつづかこふんぐん【四ツ塚古墳群】


岡山県真庭市蒜山上長にある古墳群。蒜山(ひるぜん)高原の東寄り、上長田にある古墳群。おもに古墳時代後期(6世紀中ごろ)のものと推定される。もとは大小19基あったが、現存しているのは16基である。名前の由来は、特別に大きい円墳4基が一列に並んでいたことによる。1929年(昭和4)に、このうちの4基、1~4号墳が国の史跡に指定された。発掘調査が行われ、1号墳は径24mで北に開口した片袖式の横穴式石室をもち、石室の天井や壁面には朱が塗られ、底部に石や木炭を敷き、水抜きの装置がつくられていたことが判明した。副葬品は玉類、鉄製品、須恵器(すえき)類など100点以上が見つかった。これらの出土品は東京国立博物館が収蔵している。13号墳の発掘調査では、鶏や家の形をした埴輪(はにわ)、馬具が数多く出土した。これらは蒜山郷土博物館で保管・展示している。現存する16基を中心として、四ツ塚史跡公園として整備されている。米子自動車道蒜山ICから車で約15分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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