土・丹(読み)に

精選版 日本国語大辞典 「土・丹」の意味・読み・例文・類語

に【土・丹】

〘名〙
① つち。
古事記(712)中・歌謡「櫟井(いちひゐ)の 丸邇坂(わにさ)の邇(ニ)を 端土(はつに)は 膚赤らけみ 底土(しはに)は に黒きゆゑ 三栗の その中つ邇(ニ)を」
② 赤い色の土。また、辰砂(しんしゃ)あるいは、赤い色の顔料あかに。
※古事記(712)下・歌謡「取り佩ける 大刀の手上に 丹(に)画き著け」
※浜松中納言(11C中)一「口びるにはにと云ふもの塗りたるやうに」
③ 赤い色。また、赤い色をしたもの。
常陸風土記(717‐724頃)行方「海は即ち青波浩行(ただよ)ひ、陸は是れ丹(に)の霞空朦(たなび)けり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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