基底レキ(礫)岩(読み)きていれきがん

改訂新版 世界大百科事典 「基底レキ(礫)岩」の意味・わかりやすい解説

基底レキ(礫)岩 (きていれきがん)
basal conglomerate

不整合の直上にみられるレキ岩で,一連単位の地層の初期,つまり海退が終わり海進が始まる初期の堆積相を示すものである。一般的には,不整合に伴うことから明らかなように,海岸近くの波や流れの影響を受けてよく淘汰された,硬くて丸い礫が広域にわたり分布する。対立する言葉に層間レキ岩intraformational conglomerate(層内レキ岩ともいう)があるが,それは付近に分布する同時堆積層に由来する亜角礫を含むことにより容易に区別される。
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百科事典マイペディア 「基底レキ(礫)岩」の意味・わかりやすい解説

基底レキ(礫)岩【きていれきがん】

不整合面の直上に形成されるレキ岩。つねに形成されるとは限らない。不整合面下の岩石のあまり円磨されていない礫を含むことが多く層厚・礫径・礫種の変化も大きい。

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世界大百科事典(旧版)内の基底レキ(礫)岩の言及

【レキ岩(礫岩)】より

…レキ種が1種のときは単成(単元)レキ岩,2種以上のときは複成(多元)レキ岩という。特種なレキ岩としては不整合面上にのるものを基底レキ岩,氷河擦痕をもつレキを含むものを氷レキ岩という。レキ岩は含まれるレキの径によって巨レキ(256mm以上)レキ岩,大レキ(256~64mm)レキ岩,中レキ(64~4mm)レキ岩,細レキ(4~2mm)レキ岩に識別される。…

※「基底レキ(礫)岩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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