塩湯・潮湯(読み)しおゆ

精選版 日本国語大辞典 「塩湯・潮湯」の意味・読み・例文・類語

しお‐ゆ しほ‥【塩湯・潮湯】

〘名〙
海水、または塩水をわかした風呂。古来病気の治療に利用された。しおぶろ。
※左経記‐長元八年(1035)二月九日「巳剋参関白殿、今日為塩湯、北方相具令宇治殿給」
塩分を含んだ温泉。ふつうには有馬の湯をいう。
※永久百首(1116)雑「わたつ海ははるけき物をいかにして有まの山にしほゆ出覧〈源兼昌〉」
堅塩を湯にといて、人や物をすすぎ清めるもの。神事に用いる。
皇太神宮儀式帳(804)「塩湯持て清て、御調倉進納畢」
食塩を加えた湯。熱さまし、嘔吐(おうと)止め、うがいなどに用いる。
蔭凉軒日録‐延徳二年(1490)正月二三日「愚虫気太起。伊勢守与牛黄円五粒。服之。又与潤体円一粒。以塩湯之」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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