変替・変換(読み)へんがえ

精選版 日本国語大辞典 「変替・変換」の意味・読み・例文・類語

へん‐がえ ‥がへ【変替・変換】

〘名〙 「へんがい(変改)」の変化した語。〔文明本節用集(室町中)〕
※虎明本狂言・飛越(室町末‐近世初)「すきなどといふ物は、やくそくなどして、さやうにへんがへはならぬ」
[補注]室町期には[i]と[e]、とりわけ[ai]と[ae]の間での母音交替現象がしばしば認められるが、その多くは一時的なもので、意義分化といった質的変化が生じない限り、いずれはどちらか一方が消滅するのが一般的である。「へんがへ」の場合は音変化を起こした部分がたまたま似た意味の「替え」と同音であったために「変替え」と意識され、「変改(へんがい)」との間に意味用法的な差異を生じないままに両者が併存するに至ったものと考えられる。

へん‐が・える ‥がへる【変替・変換】

〘他ハ下一〙 変更する。また、心変わりする。約束を破る。
談義本・地獄楽日記(1755)三「惣仕廻を変がへてたも」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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