大典会通(読み)たいてんかいつう

改訂新版 世界大百科事典 「大典会通」の意味・わかりやすい解説

大典会通 (たいてんかいつう)

朝鮮李朝末期の法典。1865年,大院君政権時代高宗命令によって編纂された。《経国大典以来の李朝の法典を集大成しており,《経国大典》(1485完成)を原,《続大典》(1744)を続,《大典通編》(1785)を増,《大典通編》以後の追補を補で示している。吏(官吏の職分),戸(戸籍,土地制度,税制),礼(儀礼,教育,科挙),兵(軍制),刑(刑法),工(土木営繕,工業)に分けられ,それぞれについての統治規範ならびに制度の基本構造を定めるとともに,その歴史的変遷がわかるように構成されている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大典会通」の意味・わかりやすい解説

大典会通
たいてんかいつう
Tac-jǒn-hö-thong

朝鮮,李朝末期の法典。趙斗淳らの編纂。6巻。李太王2 (1865) 年成立。李朝の基本法典である『経国法典』 (1485) が刊行されて以来,これを補足する諸法典が次々と編纂されたが,この法典は李朝 500年間の各般法令をすべて収録したもの。李朝最後の法典で,この時代の法制を知るに不可欠の資料である。

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