日本大百科全書(ニッポニカ) 「大島(宮城県)」の意味・わかりやすい解説
大島(宮城県)
おおしま
宮城県北東部、気仙沼湾(けせんぬまわん)にある島。気仙沼市に属す。県下最大の島で、面積9.05平方キロメートル、海岸延長24.3キロメートル。古くは薬師島といい島名由来の薬師堂(久須志神社(くすしじんじゃ))がある。慶長(けいちょう)年間(1596~1615)の検地の際に伊達政宗(だてまさむね)が大島と改称したと伝えられる。島の経営耕地規模は小さく、漁業が主体。大島漁師とよばれる遠洋漁船の乗組員が多く、沿岸漁業、カキ、ノリなどの養殖業も盛ん。西部にある浦の浜から気仙沼へフェリーが通じる。中央の亀山(235メートル)は山頂へリフトが通じ、そこからは気仙沼湾や唐桑(からくわ)半島、南に牡鹿(おしか)半島や金華山が望める。ツバキが多く、十八鳴(くぐなり)浜は鳴り砂で知られ、小田の浜には海水浴場がある。島一帯は三陸復興国立公園(旧、陸中海岸国立公園)に含まれ、海域公園も2地区指定され、また休暇村がある。人口3409(2009)。
[青柳光太郎]
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