日本大百科全書(ニッポニカ) 「大栄(千葉県)」の意味・わかりやすい解説
大栄(千葉県)
たいえい
千葉県北部、下総(しもうさ)台地上の香取郡(かとりぐん)にあった旧町名(大栄町(まち))。現在は成田市(なりたし)の北東部を占める地域。1955年(昭和30)昭栄(しょうえい)村と大須賀(おおすが)村が合併して町制施行。2006年(平成18)成田市に編入。地名は旧村から一字ずつとった合成地名である。旧町域は台地を大須賀川が刻み、畑地と水田が展開する。国道51号が町を横断するほか、東関東自動車道の大栄インターチェンジがある。国道51号から東総有料道路が発して香取市方面と結ぶ。中世、千葉氏の一族大須賀氏が松子(まつこ)城を築いたが、江戸時代に佐倉藩堀田(ほった)氏の領地と旗本領、町与力の給知が錯綜(さくそう)し、6~7給に及ぶ村もあった。南半分は幕府の放牧地・矢作牧(やはぎまぎ)であり、十余三(とよみ)地区は明治末期に開拓された。農業就業者が過半数を占め、野菜・いも類の栽培、米作、養豚などの複合経営が行われる。南西部は成田国際空港に接するため、臨空型の工業団地が造成され、空港関連の企業が進出している。吉岡の大慈恩寺を中心とする森林は歴史の森公園となっており、同寺の梵鐘(ぼんしょう)と宝物類73点は県指定有形文化財。
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