大泉寺(新潟県)(読み)だいせんじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大泉寺(新潟県)」の意味・わかりやすい解説

大泉寺(新潟県)
だいせんじ

新潟県柏崎(かしわざき)市大清水(おおしみず)にある真言(しんごん)宗豊山(ぶざん)派の寺。通称は大清水観音(かんのん)。東山延命(とうざんえんめい)院と号する。越後(えちご)三十三か所観音霊場第三番札所。686年(朱鳥1)に持統(じとう)天皇の勅願により泰澄(たいちょう)が千手観世音菩薩(せんじゅかんぜおんぼさつ)を本尊として開創したと伝える。本尊の霊験(れいげん)あらたかにより遠近より参詣(さんけい)者が多い。寺宝には竹布三千仏画、親鸞(しんらん)自作と伝える親鸞木像、木食上人(もくじきしょうにん)五行明満(ごぎょうみょうまん)作の子育地蔵などがある。観音堂(国の重要文化財)は1579年(天正7)上杉景勝(かげかつ)が再建したものといい、禅宗様建築の趣(おもむき)がある。なお、境内には室町時代建立の飯綱(いづな)神社本殿(県指定文化財)がある。

[祖父江章子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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