大目・多目(読み)おおめ

精選版 日本国語大辞典 「大目・多目」の意味・読み・例文・類語

おお‐め おほ‥【大目・多目】

〘名〙
① 普通よりも大きな目。また、目の大きなさま。⇔細目
※稽古談(1813)二「智者大目をひらきて、隅のすみのすみずみまでも見て」
② 数や量などの多いほうの部分。さいころでは、一から三までを小目(こめ)というのに対して、四から六まで。⇔少な目小目(こめ)
高野山文書‐天正八年(1580)一一月二二日・高野山惣分評定置文「於過料到来者、大目は灯明料、少目は会行事可充行事」
③ (形動) 分量が少し多いくらいの加減
儀式(1963)〈竹西寛子〉「見積りに必要な資料を彼女から多目に貰った」
④ 大ざっぱな見積もりを立てること。
※稽古談(1813)二「飛脚は至て軽き人のことなれば、大目のきこう理もなし」
⑤ (形動) 寛大にみるさま。ゆるやかにみるさま。寛容。→大目に見る
⑥ おおもと。大要大綱要諦(ようてい)
※治邦要旨(1736)中「五倫を根にたて、はきとしめして本をとり失はせず、大目をはきとしらせてこまかすぎず」
⑦ 二〇〇匁を一斤(きん)とする重さの単位。一六両・四六匁を小一斤とし、四八両・一九二匁を大一斤としたところからいう。
和船の楫(かじ)の身木頂部に設ける楫柄をさし込むための角穴。大型関船(せきぶね)のように二個設ける場合は、それぞれ上大目、下大目という。
※諸関船秘書(1675)「大目と上算之間床二木半也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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