大野(大分県)(読み)おおの

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大野(大分県)」の意味・わかりやすい解説

大野(大分県)
おおの

大分県南部、大野郡にあった旧町名(大野町(まち))。現在は豊後大野市(ぶんごおおのし)の北部にあたる地域。旧大野町は1928年(昭和3)町制施行。2005年(平成17)三重(みえ)町、清川(きよかわ)村、緒方(おがた)町、朝地(あさじ)町、千歳(ちとせ)村、犬飼(いぬかい)町と合併して市制施行、豊後大野市となった。国道57号が通じる。広い阿蘇(あそ)溶結凝灰岩台地サツマイモ、採種用ダイコン、葉タバコ作で知られる。台地を刻む大野川の支流、茜(あかね)川、柴北(しばきた)川、田代(たしろ)川の沖積低地のほかは水田に恵まれず、肉用牛の飼育が盛んである。1975年(昭和50)完成の師田原(しだわら)ダムは畑地灌漑(かんがい)が目的で、野菜産地を期待している。クヌギ林も広く、シイタケの産が多い。おもに農産物を首都圏へ空輸するために大分県央飛行場が1992年(平成4)に開港した。烏帽子(えぼし)岳中腹の浄水寺のボタンザクラは4月中旬に花見客が多い。

[兼子俊一]

『『大分県大野町史』(1980・大野町)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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