普及版 字通 「妻(漢字)」の読み・字形・画数・意味
妻
常用漢字 8画
[字訓] つま・めあわす
[説文解字]
[字形] 象形
髪飾りを整えた婦人の形。髪に三本の(かんざし)を加えて盛装した姿で、婚儀のときの儀容をいう。夫は冠して(けい)を加えた人の形。夫妻は結婚するときの儀容を示す字である。〔説文〕十二下に「なり。己と齊(ひと)しきなり」(小徐本)とし、字形について女・(てつ)・(又)(ゆう)に従い、「は事を持す。妻のなり」とするが、字形にを含まず、字も声ではない。妻が祭事にいそしむ字は(敏)で、その字形は妻に手をそえた形である。
[訓義]
1. つま、よめ。
2. めあわす、そわせる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕妻 米(め)。米阿波須(めあはす)と訓む 〔名義抄〕妻 ツマ・ウラム・アフ・トトノフ・メアハス
[声系]
〔説文〕に妻声として・・悽・淒など六字を収める。七上は「等しきなり」と斉等の意に解される字であるが、齊(斉)は婦人が頭に玉飾のあるものを三本並べ挿した形で、祭時の容。ゆえに齋(斎)・の字はその形に従い、示は祭卓、女は斎女をいう。三本のを中央に集め挿す形は參(参)。彡(さん)はその美を示す。また(しよう)は、妻が祭事に奔走する象。妻・・・齊・參はみなそのような婦人の姿を示す字。〔説文〕の斉等とする解は、おそらくから導かれたものであろうが、齊はのそろう意で、夫妻の平等をいう字ではない。
[熟語]
妻謁▶・妻舅▶・妻君▶・妻公▶・妻子▶・妻児▶・妻室▶・妻娶▶・妻女▶・妻妾▶・妻親▶・妻甥▶・妻▶・妻息▶・妻族▶・妻弟▶・妻帑▶・妻孥▶・妻党▶・妻夫▶・妻略▶
[下接語]
愛妻・悪妻・逸妻・下妻・寡妻・忌妻・棄妻・義妻・愚妻・妻・継妻・賢妻・後妻・権妻・山妻・取妻・出妻・小妻・少妻・正妻・拙妻・先妻・前妻・嫡妻・内妻・貧妻・夫妻・亡妻・本妻・妻・良妻・令妻・老妻
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報