孫 文(読み)そんぶん

旺文社世界史事典 三訂版 「孫 文」の解説

孫 文
そんぶん

1866〜1925
中国の政治家で,中国革命の指導者
字 (あざな) は逸仙 (いつせん) または中山 (ちゆうざん) 。広東省香山県の生まれ。ハワイ・香港で学んで医師を開業。1894年に興中会を組織したが,広州蜂起に失敗してロンドンに亡命。1905年東京で中国同盟会を結成して総理に就任し,三民主義を会の綱領とした。辛亥革命で帰国し,1912年中華民国臨時大総統に就任したが,まもなくその地位を袁世凱 (えんせいがい) に譲った。袁の独裁化に反対して反袁運動を起こしたが失敗し(第2革命),日本に亡命。1914年東京で中華革命党を組織,その翌年宋慶齢と結婚した。1917年広東で軍政府をつくったが,翌年軍閥のために広東を追われ,上海に逃れた。中国革命党が少数革命家結社と化した弊害に鑑み,1919年中国国民党と改めてその総理となり,21年広東政府の総統となった。そのころ,マーリンやヨッフェと会ってソ連に接近し,1924年の中国国民党統一全国大会で連ソ・容共政策を提唱して,ここに国共合作が成立した。同年北伐を宣言し,段祺瑞 (だんきずい) ・張作霖 (ちようさくりん) と時局収拾の会談を行うため北京にはいったが,1925年3月病没,中山陵に葬られた。著書に『三民主義』『建国方略』などがある。

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367日誕生日大事典 「孫 文」の解説

孫 文 (そん ぶん)

生年月日:1866年11月12日
中国の革命家;思想家
1925年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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