実無栗・虚栗(読み)みなしぐり

精選版 日本国語大辞典 「実無栗・虚栗」の意味・読み・例文・類語

みなし‐ぐり【実無栗・虚栗】

[1] 殻ばかりで、中に実のない栗。《季・秋》
※堀河百首(1105‐06頃)雑「これもさこそは みなしぐり 朽葉が下に うづもれめ〈源俊頼〉」
[2] (虚栗) 俳諧撰集。二冊。榎本其角編、自序芭蕉跋。天和三年(一六八三)刊。発句四一四、歌仙九巻などを集録。四季に分類し、各季に関連した趣向が施されている。作者は芭蕉・其角・嵐雪ら蕉門のほかに、貞門・談林も含む。漢詩文の精神・方法を学び、生硬な作風であるが、はつらつとした俳諧革新の意気がみなぎり、蕉風確立の契機を与えた画期的な集である。その作風は天和調の代表的なものとされる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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